シミュレーション サービス
製品開発の成功は、初期段階での堅実な設計にかかっています。シミュレーション技術は、開発プロセスの上流工程でお客様を支える強力なツールです。
シミュレーション技術を活用することで、開発初期から問題を構造的に特定し、最適化を図ります。これにより、設計の品質を高め、後戻りを防ぎ、プロジェクトを効率的に進行できます。
- プロアクティブな問題解決:
開発初期における潜在的な課題を明確にし、迅速に解決策を見出します。
- 設計品質の向上:
上流工程での詳細な解析により、設計の精度を高め、試作前に品質を確保します。
- 全体コストの削減:
リアルタイムでの最適化により、無駄なリソースを抑え、開発のスピードアップを実現します。
私たちは、シミュレーション技術を駆使して、お客様の技術開発、製品開発をサポートし、より迅速で効率的なイノベーションを実現します。
<シミュレーション技術を活用する際にお客様が直面するお悩み>
- 初期導入コストと技術習得の負担
シミュレーション技術を効果的に利用するためには、高度なソフトウェアやハードウェアの導入が必要です。また、チームがこれらの技術を習得するためには時間とコストがかかるため、初期投資の大きさが悩みの種となることがあります。
- シミュレーションの精度と現実世界との一致
シミュレーション結果の精度が実際の物理現象と一致しない場合、開発プロジェクトにおいて予期しない問題が発生する可能性があります。正確なシミュレーションを行うには、適切なモデル化とパラメータ設定が不可欠です。
- シミュレーション結果からの具体的な方策・対策の策定
シミュレーションの結果を得た後、それをどのように現実の設計やプロセス改善に結び付けるかが重要です。得られたデータをもとに、具体的な方策を策定し、効果的な意思決定を行うことは専門的なサポートが必要とされる部分です。
- 熱解析:
製品が稼働中にどのように熱が発生し、どのように伝わるかをシミュレーションによって分析します。この解析により、過剰な熱による部品の劣化を防止し、冷却性能を最適化することで、製品全体の効率と信頼性を向上させます。これにより、設計段階で適切な材料選定や放熱システムのレイアウトを行い、性能を確保します。
- 強度解析:
静的および動的荷重下での機械部品や構造物の応力・ひずみ分布を詳細に分析します。これにより、破損モードや安全係数を考慮しつつ、材料の最適レイアウトを導出し、設計段階で剛性を確保します。設計段階での軽量化も視野に入れることで、材料使用量を最適化し、低コスト化を図ることもできます。
- 振動解析(モーダル解析):
振動は構造物において大きな影響を及ぼします。振動特性を解析し、共振周波数やモード形状を特定することで、振動による性能低下や構造破損のリスクを低減します。
これらのシミュレーション技術を駆使することで、試作やテストに先立って潜在的な問題を特定し、高効率で安全な開発プロセスを実現します。
各シミュレーション技術の説明、詳細な事例や応用については、リンクをご覧ください。
※今回は熱解析のみの公開となります。順次公開してまいりますので、お待ちください。
熱解析
熱解析シミュレーション(温度上昇・エアフロー)
- 風路レイアウト、ヒートシンク形状、サイズ最適化による品質向上
- ファン数量削減、ファン最適選定等によるコスト低減
- 試作前検証による開発期間短縮、改良コスト低減
【熱解析の特徴】
- 重要部品、高発熱部品は内部構造を考慮したモデルを使用
- プリント基板はすべて銅配線を考慮した等価熱伝導モデルを使用
<例>BGAモデル
※BGA(Ball Grid Array)
:表面実装型パッケージの一つで、本体の底面にはんだボールを一定間で格子状に並べた外部電極端子を持つエリアアレイ
【解析事例1】通信機器
- エアフローの見直しで、ファン数を3個から2個に削減
【解析事例2】通信機器
- 200WクラスのCPUを冷却
- 熱解析データをもとに通風ダクトを設計、実装し、装置内部の冷却風を分配
【解析事例3】計測機器
【解析事例4】車載機器
- 密閉(防水)筺体の自然空冷。熱伝導による内部基板冷却。装置設置向きでの差異を検証
【解析事例5】宇宙関連
OKI-EMSグループが注力している新たなフロンティア、それが“宇宙”です。
「宇宙」という特殊な環境をどのように地上で再現し、検証するかが大きな課題です。たとえば、宇宙空間は空気が存在しない「真空」の状態です。この「真空」状態では、地上とは異なる熱挙動が起こります。シミュレーション技術を駆使してこのような環境を再現し、検証を行うことで、試作回数の削減や開発期間の短縮につなげることが可能と考えています。
わたしたちは、この注力市場である宇宙分野で必要となる真空状態での熱伝導解析にも取り組み始めました。
宇宙空間で稼働するロケットや人工衛星搭載機器は、地上での冷却手段が通用しない特殊な環境下に置かれます。このような環境において、当社は次のアプローチを用いて他社と差別化しています。
時間によって変化する温度分布を正確に把握するために非定常熱解析を重視しています。
非定常熱解析とは、時間とともに変化する温度分布を解析する手法です。機器や環境の温度変動に応答する際の熱的挙動をシミュレーションすることで、設計や対策に役立ちます。これにより、実際の動作条件下での温度変動を詳細に予測し、最適な熱設計を行うことが可能です。
- 経験に基づいたレイアウト最適化
OKIグループのみならず、さまざまなお客様に提供してきたデザインサービスの実績とノウハウを活用し、効率的な放熱ルートを確保した装置内機器レイアウトとPCB上の部品配置を提案します。特に、各種材料および形状など熱特性に関する理解が、効果的な熱設計に繋がっています。
- クロスファンクショナルな開発チーム
機構・実装設計とエレキハードウェア設計の専門家を組み合わせた開発チームにより、設計と実装を統合的に行い、迅速で、柔軟な対応を実現しています。
- 宇宙空間での機器温度上昇を考える場合、「空気」は存在しない、もしくは極端に薄いため「対流熱伝達」は無視できる。
⇒「熱伝導」に注目しモデル化、解析を行う。
- ロケット構造体と熱的に近似した解析モデル(ヒートマス)を作成
- さらに、シミュレーション結果の正確性を高めるため、結果を実際の状況と照らし合わせた検証(バリデーション)も実施可能。
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