既存製品の設計書がない、または電子形式で保存されていないことがあります。
さらに、現行機の設計者が退職していたり、プロジェクトから離れていたりする場合、技術的な知識や設計意図が継承されておらず、デバイス置換え作業が大幅に遅延するリスクがあります。
このような状況では、EOL対策後の主要装置の継続量産や市場投入が困難になります。
既存のソフトウェア設計が古過ぎて、新しいデバイスにそのまま流用できないケースが多々あります。
この場合、ソースコードの大規模なリファクタリングや再設計が必要となり、コストや開発時間が増加します。
また、互換性の問題が発生し、動作確認やデバッグに多大な労力を要します。
その結果、製品の機能・性能が現行機と同等以上であることの保証が困難となります。
既存システムに関するドキュメントが不十分で、システム全体の構造や動作が十分に把握されていない場合が多いです。
そのため、新しいデバイスへの置き換えが困難となり、テストおよび検証プロセスに多くの時間が必要となります。
これにより、装置の性能や機能が現行機と同等以上であることの保証が困難となります。
長年にわたりメンテナンスや改修を繰り返してきたソースコードは、重複や冗長な部分が多くなる傾向があります。
これにより、コードの可読性が低下し、バグやメンテナンスの難易度が増加します。
また、新しいデバイスへ移行する際にパフォーマンスの最適化も課題となります。
このような状況は、装置の機能・性能が現行機と同等以上であることの保証が困難となります。
従来の開発プロセスでは、デバイス置換えに量産品質確保のための改良開発のステージが必要でした。
「N-Process™」は、事前検討でのリバースエンジニアリングを行い、開発内容を十分精査することにより、改良開発なしで、現行機の機能・性能を満足したシステムに置換え開発することを目的として考案したOKIアイディエス独自の手法です。
「N-Process™」では、事前にリバースエンジニアリングを実施し、現行製品の設計意図を詳細に解析します。
まずSTEP1として流用元のソフトウェアの素性・特性・評価基準を把握し、開発のベースラインを固めます。これにより、設計書がない場合や設計者が不在でも、元の設計を正確に再現し、開発の遅延を防ぎます。
リバースエンジニアリングを通じて得られた情報を基に、ソースコード内の重複部分を整理し、スリム化します。
このフェーズの目標は、現行機能を損なうことなく、コードベースの効率と可読性を向上させることです。等価保証を徹底し、置換え後も機能・性能が現状と同等であることを確認します。
次に、最適な代替デバイスを選定し、新デバイスとの互換性を精密に調査します。現行機と同等の機能・性能を維持することに注力し、等価置換えの保証を行います。
※機能および性能の向上を目指したい場合は、この等価保証が完了した後の別フェーズで、冗長なコードを削減しつつ、現行機以上の機能・性能を実現するための開発を行います。
実機コードでシミュレーションが可能な評価環境を構築し、現行機と開発機で同じ評価データを使用します。この評価環境により、現行機と開発機の機能等価性を徹底して検証し、置換え後も同等の機能・性能を保証します。
デバイスの変さらに伴う制御方法の調整も行い、現行機と同等の機能・性能を確保します。このプロセスにより、等価保証の確立を目指します。
「N-Process™」のV字プロセスでは、リバースエンジニアリングで作成した設計資料や評価データを徹底的に分析・精査し、潜在的な課題を事前に洗い出すことで、問題発生を最小限に抑えます。これにより、開発初期段階での改良開発が不要となり、無駄な工程を排除することで開発期間を大幅に短縮し、お客様の装置を迅速に市場投入できる体制を構築します。
<PJ成功のポイント>
失敗しない(手戻り作業を最小限にする)為には、事前検討を十分に実施して、対応項目を決めて開発計画を立てることです。
それを行うことで、早期品質安定化、開発期間の遅延防止に繋がります。
現代のビジネス環境では、テクノロジーの持続的な進化に沿ってシステムの更新が必須となっています。既存のソフトウェアやシステムは、時にはその機能性や効率性を保つため、また時には新しいビジネスの要求を満たすために、進化しなければなりません。未来を見据えた置き換え開発は、ビジネスを次のレベルへと導く鍵となります。ここで、『リバースエンジニアリング』はその前工程における非常に重要な役割を果たします。
当社OKIアイディエスでは、『リバースエンジニアリング』を通じて既存ソフトウェアやシステムの深い理解と詳細な機能解析を行います。このプロセスにより、現存するテクノロジーの持つ価値を完全に引き出し、将来の開発計画の礎となる洞察を提供します。置き換え開発の成功には、既存資産のポテンシャルと限界を知り、これを新しいソリューションにどのように統合・活用するかが鍵となります。
市場動向に目を向ければ、ソフトウェアのライフサイクルが短くなり、テクノロジー選択が多様化する中で、組織はより迅速かつ柔軟にシステム更新を行う必要に迫られています。当社の『リバースエンジニアリングサービス』は、そのような動的な市場環境において、クライアントが競争優位性を維持し、技術的障壁を克服できるよう支援します。
当社の専門知識は、過去のシステムの役割と価値を明らかにし、次世代へのスムーズな移行への道を開くことにあります。ソフトウェアアーキテクチャの深い理解、機能の洗い出し、互換性の評価、そして最適な更新戦略の策定に至るまで、初期段階での『リバースエンジニアリング』は、賢明な投資判断と持続可能なシステム開発のための強固な土台を築きます。当社の『リバースエンジニアリングサービス』を通じて、現代のビジネス課題に対する革新的な解決策を発見してみませんか。私たちは、貴社の技術革新への取り組みの各段階で、揺るぎないサポートを提供することを目指しています。
OKIアイディエスでは、最先端のFPGA開発を得意とし、長年にわたる技術蓄積と専門知識を背景に、革新的なデバイス代替開発手法を確立しています。この独自の手法を活用し、お客様に向けた『リバースエンジニアリングサービス』の展開を図ります。
OKIアイディエスでは、FPGA開発プロジェクトを成功に導くための、独自の開発フローを確立しています。その核となるのが、通常のFPGA開発プロセスに先立って行われる、重要な初期段階での“事前検討”(下図「置換開発フロー」の開発フロー1部)です。この“事前検討”を通じて、プロジェクトの方向性と具体的な作業内容を明確にする「置換方針書」を作成します。この“事前検討”のプロセスが、何においても最重要であり、そのプロジェクトの成功可否を決めると言っても過言ではありません。
“事前検討”の特徴と強み:
当社のFPGA開発におけるこの独自のアプローチは、お客様のデバイス置き換え開発プロジェクトを安定して成功に導くための基盤となります。OKIアイディエスは、深い専門知識を持ち、厳格な事前検討と計画に基づいて、お客様の期待を超える高品質な結果を提供します。私たちは開発プロセスのすべての段階で、明確性と透明性を重視し、お客様に安心と信頼をお届けします。
OKIアイディエスの「置換開発フロー」
私たちの綿密な「事前検討」プロセスは、あらゆるデバイス置換開発プロジェクトにおいて極めて重要な役割を果たします。このプロセスにより得られる洞察と経験に基づき、私たちはこの革新的なサービスをiRES(Intelligent Reverse Engineering Service)と命名しました。私たちの目的は、皆様が直面する技術的課題の解決をお手伝いし、開発プロジェクトを成功に導くことです。
デバイス置換開発における「等価保証」は、ユニークで挑戦的なプロセスです。等価保証を達成するためには「正解値」となる基準が必要ですが、これは多くの場合、容易には特定できないものです。私たちはこの「正解値」を、デバイスの本質的な機能と性能を象徴する基準として重視し、その重要性を称えて「神様」と呼んでいます。
iRESを通じて、私たちは皆様の現行機器に対する深い理解と、その機能・性能を正確に再現するための豊富な知見を提供します。私たちの専門知識と経験は、お客様のプロジェクトが直面する可能性のある課題を予測し、適切な解決策を提案する力となります。
iRESでは、私たちは単に問題を解決するだけでなく、お客様の期待を超える価値を提供することを目指しています。お困りごとがあれば、ぜひ私たちにご相談ください。あなたのプロジェクトを成功に導くために、是非お役立てください。
まず、お客様の現在の課題、プロジェクトの目的、および技術的要件を把握するための初期お打ち合わせを行います。この段階で、プロジェクトの概要と期待される成果物について共有いたします。
上記の本開発は、「デバイス置き換えサービス iReDevice」として、サービス展開中です。
iReDeviceは、「FPGA」代替えを主としてきましたが、市場の状況を踏まえ「マイコン」をも見据えた形でサービス展開を行ってまいります。
本ページ記載のサービスに関するご質問、ご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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