TCP/IP Stack-ESWareは、TCP/IPスタックが備わっていない環境で利用できる組み込み向けソフトウェアです。
組み込み機器開発に使用されるリアルタイム向けCPUコアでは、OSなどのソフトウェア基盤が準備されていないものもあります。
また、リアルタイム性を重視する場合や、品質保証や認証取得の理由から、WindowsやLinuxといった汎用OSを使用しない場合もあります。
TCP/IP Stack-ESWareは、そうした制約のある環境でもTCP/IP通信機能を実現できる組み込みソフトウェアです。
既存資産を活かした置き換えや、機器要件に応じた柔軟なカスタマイズにも対応します。
<ラインナップ>
IPv4版TCP/IP Stack-ESWareは、コードサイズ約80KB、メモリー使用量約30KBの省リソース設計です。CPUの動作周波数が低く、搭載メモリー容量の少ない低消費電力マイコンにも、通信機能を実装できます。
既存の通信機能やアプリケーション資産を活かして置き換えしやすく、OS、CPU、コンパイラに依存しないため、異なる機種への展開にも対応しやすくなります。

RTOSバンドラがOS固有のタスクスケジューリング、メモリー確保、割り込み処理の差異を分離・吸収するため、各種RTOS環境への移植を進めやすくなります。
長年にわたり、さまざまなデバイスで活用されてきた実績があります。
自社開発による安心の技術サポート
TCP/IP Stack-ESWareは、用途に応じてIPv4版とIPv4/IPv6デュアルスタック版を選択できます。導入環境や将来の拡張性を踏まえ、最適な構成をお選びください。
| 項目 | IPv4版 | IPv4/IPv6デュアルスタック版 |
|---|---|---|
| 対応IP | IPv4 | IPv4/IPv6 |
| 利用環境 | IPv4ネットワーク | IPv4/IPv6混在環境 |
| プロトコル | IPv4関連プロトコル | IPv4関連プロトコル IPv6関連プロトコル |
| 認証 | - | IPv6 Ready Logo Phase-2取得 |
| IPsec | - | IPsec/IKE(セキュリティ) |
<選定の目安>
IPv4のみのネットワークで省リソース性を重視する場合はIPv4版が適しています
IPv4/IPv6混在環境や、将来的なIPv6対応を見据える場合はIPv4/IPv6デュアルスタック版が適しています。
IPv4版とIPv4/IPv6デュアルスタック版それぞれのTCP/IP Stack-ESWareの対応プロトコルを表に示します。
| 対応プロトコル | IPv4版 | IPv4/IPv6 デュアルスタック版 |
|---|---|---|
| TCP | 〇 | 〇 |
| UDP | 〇 | 〇 |
| IPv4 | 〇 | 〇 |
| ICMPv4 | 〇 | 〇 |
| ICMPv6 | ー | 〇 |
| IGMP | 〇 | 〇 |
| Ethernet | 〇 | 〇 |
| ARP | 〇 | 〇 |
| DHCP | 〇 | 〇 |
| DHCPv6 | ー | 〇 |
| DNS | 〇 | 〇 |
| DNSv6 | ー | 〇 |
| Multicast Listener Discovery | ー | 〇 |
| Neighbor Discovery | ー | 〇 |
| IPSec(オプション) | ー | 〇 |
〇:対応 / ー:未対応
組み込み向けTCP/IPスタックを選定する際は、省リソース性に加え、移植性やカスタマイズ性、通信不良発生時の解析支援のしやすさも重要です。
オープンソースのlwIPなどと比較検討される場合にも、TCP/IP Stack-ESWareは自社開発ならではの柔軟なカスタマイズや支援体制が特長です。
TCP/IP Stack-ESWareを活用した開発事例の一例をご紹介します。
更に詳しく知りたい方は、YouTubeでWebセミナーの内容をご覧いただけます。
TCP/IP
ネットワーク上で機器同士が通信するための基本的なプロトコル群です。
組み込み機器においても、ネットワーク接続やデータ送受信を実現するうえで不可欠な仕組みです。組み込み環境では、汎用コンピューターのように十分なCPU・メモリー資源を前提にできないため、軽量性、移植性、安定性、保守性を両立したTCP/IPスタックが求められます。
BSDソケット
BSD UNIXで生まれたネットワーク通信のためのプログラミングインターフェース(API)です。 アプリケーションがTCP/IP通信を行う際、 ソケット(通信の出入り口)を通じてデータを送受信する仕組みであり、 現在ではLinuxやWindowsなど、多くの環境で広く採用されています。
lwIP(lightweight IP)
lwIPは、組み込み機器向けに広く利用されているオープンソースのTCP/IPスタックです。
省リソースな環境で利用しやすく、組み込み向けTCP/IPスタックの比較検討対象としてよく参照されます。
組み込み機器における通信機能の実装で、通信遅延やパケットロス、移植性、個別仕様への対応などにお困りの方はもちろん、これから設計を始める方も、OKIアイディエスが技術面でしっかりサポートします。
無料相談も承っておりますので、下記よりお問い合わせください。
メルマガで最新情報、当社主催のWebセミナー情報を配信しております。お役に立てるよう配信してまいりますので、是非ご登録お願いいたします。