GigE Vision IPがiGiGEにリニューアルしました!!
こんにちは、小野です。
今回は、報告があり緊急でブログ記事を書かせていただきました。
では、ボスの岩崎さん、発表してください。(前にもこんなことがあった気がするけど…。)
我社GigE Vision IPが高速画像伝送ソリューション『iGiGE™』 という商品にリニューアルしました!
おめでとうございます!
”i”がついてなんだかかっこよくなりましたし、名前が短くなって呼びやすくなりました!
フッ…。名前が変わっただけではないですよ。OIDSでは他にもIPを取り揃えています。iDMACとiTOEです。
高速データ伝送IP“intelligentシリーズ”として、お客様のニーズに合わせて展開していきます。
それはズバリ、それぞれの高速データ伝送IPのメリットを明確にし、よりわかりやすくするためです。
当ブログではGigE Visionは何度も登場しているので、メリットは理解しています!
- 高速データ伝送:最大10Gbpsのデータを広帯域でリアルタイムに非圧縮画像を伝送可能
- 長距離通信:ツイストペアケーブルケーブルを使えば100m、光ファイバケーブルを使えば数10kmまで無中継で伝送可能
- 幅広い互換性:GenICam規格に準拠、異なるメーカーのイメージングソフトウェアとの互換性を確保
- 簡単な統合:既存のFPGA/SoC設計に簡単に統合可能で、開発期間の大幅短縮が可能
- ※GenICam(Generic Interface for Cameras):インターフェースや実装されている機能に関わらず、マシンビジョンカメラに対しての汎用的なプログラミングインターフェースを提供。その結果、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)は、カメラに関係なく同一になる。
その通りです、ばっちりです。
技術進化で、写真やビデオは高画質になりましたが、その結果データ量が増大しました。市場では高解像度のコンテンツが人気です。
一方で、大容量データのインターネット共有やストリーミングは技術的な挑戦をもたらしています。この問題に対し、データ圧縮の改善や高速伝送技術の発展が求められています。
そこで、iGiGEというわけです!
特にカメラ側(送信側)向けとなるGiGE Vision Txソリューションはお客様のご要望に合わせて、3種類のソリューションをご用意しています。
- iGiGE™ V2.0 Tx IP(高精度PTP・軽量版)
- iGiGE™ V2.0 Tx IP(高機能版)
- iGiGE™ V1.2 Tx IP
おお、こんなにいっぱい…。使用するデバイスや伝送するデータ容量などに合わせて、柔軟に対応することができそうですね。
大容量の画像データ伝送のニーズはまだまだ高いです。たとえば、当社でも開発したKria™ SoMを使った画像処理AIとか。
色々作りましたね。これをきっかけに色々お問い合わせをいただいております。
映像データに限らず、様々なデータ伝送に対応できるようにiシリーズをさらに進化させようとしていますので、ご期待ください。
iDMACやiTOEについても今後ブログにてお話しする機会があるといいですね。
iGiGEのギモンをズバッと解決!一問一答コーナー
GigE Vision IPがiGiGEにリニューアルした記念もかねて、ここかからは大人気企画「質問や疑問に答えていくコーナー」です。
よくいただく質問を厳選して1000本答えていきますよ。
いつの間に大人気企画になったんですか?(笑)
でも質問1000本ノックは冗談ですよね?
私はいつでも本気ですよ!(笑)
さぁ、小野さん、質問をお願いします。
まずはこの質問から。
『GigE Visionは様々なシチュエーションで利用可能とのことですが、具体的にどのようなところで使われているのでしょうか?』
はい、建設中のビルの上に設置したクレーンは、上層階へ資材などを運んだり不要となったものを地上に下ろしたりするのですが、クレーンの運転席と地上の行き来が大変だったんです。地上から低ければいいんですが、超高層階にもなると移動時間だけで10~30分もかかって、それだけで一苦労でした。
運転席と現場を行ったり来たりになってしまうと、時間もかかりそうです。
そこで、iGiGEです。
GigE Visionカメラをクレーン側に採用しました。カメラ映像をもとに遠隔でクレーンを操縦する仕組みを作ったことで、地上にいながらでも操作ができるようになりました。
なるほど、最大で10Gbpsという速度で伝送できる利点を生かして、リアルタイムで操縦ができるんですね。これなら映像の遅延による操縦ミスなどもなさそうです。
他にもこんな事例があります。
病院のレントゲンシステムです。レントゲン室は電波を通さない環境で、さらに一般的なPC機材を設置できません。そのため外部にレントゲン写真を伝送する仕組みが必要だったんです。
さらに医療の診断で使われる画像は、データの欠落があってはいけません。万が一、データに欠落があったために、お医者さんが患者さんの病気を見逃したり、間違った診断をしたら、大変です。
そこで、またまたiGiGEです!
レントゲン写真をEthernetケーブルでレントゲン室から室外まで連続で画像を高速伝送します!解像度を落とすことなく、お医者さんのもとまで画像が届くので、適切な診断のサポートができます。
それでは次の質問にいきますね。
『TxソリューションとRxソリューションを組み合わせて使う場合、メリットはありますか?』
はい、通信用のPCが不要になるという点が大きなメリットです!たとえば装置の小型化に寄与できますよ。『設置場所が狭くてPCが場所をとって設置できない…』という場合でも、対応できるようになります。
ちなみに、TxソリューションとRxソリューションを両方採用したとき、PCありの場合でも、PCなしの場合でも伝送効率は変わりません。どちらの場合でも十分な伝送効率を実現可能です。
よし、どんどん次の質問にいきますね。
『Petalinux以外のOSへの対応は可能でしょうか?』
はい、Windows版やPetalinux版以外のOSにも、カスタマーサポートとして対応させていただきます。是非ご相談ください!
次の質問です。
『UDP Offloading Engineを搭載しているとのことですが、これはどういったものでしょう?』
通常、データを伝送する際、CPUによるソフトウェアでUDP送受信処理を行っています。
iGiGEでは、この処理をCPUからFPGAで行うことで、CPUの負荷を軽減し、安定したUDP高速送受信を可能にしています。これを実現するのがまさにUDP Offloading Engineです。
なるほど! UDP通信はTCP通信に比べて、信頼性が低いと言われることもありますが、FPGAによる高速通信で信頼性を確保しているんですね!
YES!このUDP送受信処理にOKIアイディエスのFPGA技術が使われていることが大きな特徴です。
次の質問です。
『複数台、たとえばカメラ4台を繋いだ場合と1台の場合で性能差はないでしょうか?』
4台接続した場合、接続したカメラで1つのEthernetポートを共有しますので、1カメラあたりの使用可能帯域が減ることになります。
なお、カメラ毎に1つずつEthernetポートを使用するように、Rx IP部をカスタマイズすることが可能です。このようにすることで、1カメラがEthernetポートの帯域を占有できるようになるので、複数カメラ接続した場合の帯域減少を回避できます。カスタマイズについては、当社で対応可能ですので、ご相談ください。
次の質問です。
『上司の1000本ノックに付き合わされて大変です。もう昭和じゃないのに1000本ノックなんて時代遅れだと思います。ボスはどう思いますか?』
イヤイヤイヤイヤ、そういうお便りが来ていてですね…。確かに最近は1000本ノックという言葉、聞かなくなりましたよね。
確かに聞かなくなりましたけど…。
それにしても『時代遅れ』って…。そんな…。私が時代遅れ…?
ショックを受けて固まってしまいました。。。
今日の質問コーナーはこれまで…!
タレコミを入手しました
実はiGiGE™ Rx ソリューションの新しいIPが登場すると聞いています。詳細を教えてください。
とある方からのタレコミがありました。
誰からかはヒミツです。
で、どうなんでしょうか?僕も気になります!
むむむ…。そうなんです…。密かに社内で開発を進めており、現在ご提供できるように準備中です。
現在展開しているiGiGE™ Rx IP は、1G Ethernetにしか対応していませんでした。ですが、今回開発したものは10G Ethernetに対応しており、通信速度がさらに大きく向上しました!
もうすぐ、詳しい情報も出てくるかと思います。僕も逃さないようにしますね!!皆さんもこうご期待ください!
次回のブログ更新は6月を予定しています。
お楽しみに!
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