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自動運転・ADAS開発の現場を変える!賢いデータロギングとは?

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小野です!
よろしくお願いします!!

こんにちは、小野です。
今回は、OKIアイディエスが取り扱っている、Xylon社の車載向けデータロガー「logiRECORDER3.5」と「XYLON QUATTRO」をご紹介します。狙った瞬間を逃さず記録できる、「トリガー機能」にもフォーカスして最新の自動車開発におけるデータ取得における効率化ポイントをお伝えします。「もっと効率よく、価値のある走行データが欲しい」というエンジニアの皆様、必見です!
以前ブログでもご紹介していますので、ぜひこちらも合わせてぜひご覧ください。








とある近未来

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ついに、完全自動運転の車が自分のモノに…!ハンドルもアクセルも操作せずに、どこまででもラクに車で行けるなんて夢のようだなぁ!大量のカメラとセンサー、レーダーで死角もなし。最新のAIまで搭載しているこの車が事故を起こすはずもないのだよ!

ピー、ピー、ピー、ピー…

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なんだ?
車
ピーピー、エラー発生、エラー発生。
自動走行できません。緊急停止します。
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え、前の車にぶつかる!う、うわー!







夢でした

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という夢を見てしまいました…。ぶつかる直前で目が覚めて、今朝は最悪の目覚めでしたよ。
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事故る前に目が覚めて本当によかったですね。
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現実だったらゾッとしますよ。。。夢でよかったです。
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最近の自動車には高性能なカメラやセンサー、いろんな機器がたくさん搭載されていますよね。年々進化していて驚かされます。
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少し前は車線逸脱の検知くらいでしたが、今や高速道路や専用道路など特定の条件下においては、ハンドルに触れなくても自動で車線をキープしたり、自動駐車ができたり。昔は想像できませんでした。
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そんな高度な制御を可能にする「クルマの頭脳」の進化には驚きです。すごい情報量を処理しているんでしょうね。
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実は、最新の自動車は高性能なカメラやセンサー、LiDAR、レーダーなどいろいろ搭載していて、1台あたり毎秒4GBものデータを取得するとも言われています。
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毎秒4GBとはすごい量ですね…。
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車は高速で動くので、運転状況はすぐ変わります。自動運転の開発現場でも、大量のデータが必要ですし、システム自体もどんどん複雑化しています。
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開発の現場からすると、こういうシステム開発がどんどん難しくなっていくのが想像できます。開発に必要な走行シーンごとのデータをどうやって効率的に取得するのかも課題になりそうですね。
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まさにその通りです。走行試験で取得する膨大なデータを記録するのが、データロガーの役割です。
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ただ、特殊な条件下での状態――速度や障害物の位置、前方車両との距離、停止までの時間など――が欲しいとき、車を何時間も走らせ続けても、その瞬間を狙って記録できない、あるいは逃してしまうこともあります。
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確かに!条件によっては天候などに左右されて再現自体が難しいシーンもありますよね。だからかといって毎秒4GBものデータを全部記録してたら、後から探すのも大変そうです。
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実際、長時間の走行記録から欲しいデータだけを探し出すのは手間ですし、非効率的です。データロガーのストレージにも限りがあります。だからこそ、「本当に必要な条件下のデータだけを賢く記録したい」というニーズが強いんです。
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そこで登場するのが、「logiRECORDER 3.5」と「XYLON QUATTRO」です。今回はブログではまだ触れていなかった隠れた機能についてもご紹介します。

logiRECORDER 3.5
[logiRECORDER 3.5]

XYLON QUATTRO
[XYLON QUATTRO]








Xylon社とは?

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まずは、初めてブログを読んでくださる方のためにXylon社ってどんな会社なのか解説をお願いします。
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はい。Xylon社はヨーロッパのクロアチアの首都ザグレブに本社を置く、FPGAデザインサービスに特化したエレクトロニクス企業です。1995年に設立、OKIアイディエスと同じく、AMDのアダプティブコンピューティングパートナープログラムのプレミアメンバーに認定されています。
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長年ADAS(Advanced Driver Assistance System)ソリューションを中心に開発しているんですよね。たとえば、サラウンドビューやDMS(Driver Monitoring System)とか。
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はい。それらのソリューションを開発するときに欠かせないのがビデオデータロガーですが、Xylon社はそのビデオデータロガーそのものも自社で開発したんです。実際にXylon社内で使用してみると、よくできていたので、「これは他社でも役立つのでは」と考え、販売を始めたんです。
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そんな裏話があったんですね。
必要なものは全部自分たちで作る!ビデオデータロガーそのものも、自社で開発してしまうとは!
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それだけ力を入れているんです!販売を始めると想像以上に多くの反響があり、そこからさらに改良を重ねて、ヒット製品へと進化したのが「logiRECORDER 3.5」と「XYLON QUATTRO」なんです。
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まさに開発者が本当に欲しいものを形にしたからこその使いやすさなんですね!
そんな「logiRECORDER 3.5」と「XYLON QUATTRO」、それぞれの概要を機種についても簡単におさらいしましょう。
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どちらも車載システム開発、特に必要なデータを映像やセンサーデータの記録するに特化したビデオデータロガーです。複数のカメラ、CAN、LIN、Ethernetなど様々な機器の各種インターフェースからのデータを取得、記録できます。さらに、記録したデータを再生してECUなどに出力したり、HIL(Hardware In the Loop)テストを行ったりすることも可能です。
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「logiRECORDER 3.5」は、40以上のインターフェースチャンネル対応、最大32TBの大容量保存。「XYLON QUATTRO」は更なる進化で60以上のインターフェースチャンネル対応、最大128TBもの大容量保存ができる点も大きな特徴でしたね。
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はい。「XYLON QUATTRO」は「logiRECORDER 3.5」の次世代機で、さらに多機能になってより多くのインターフェース・大容量・多機能性を実現しています。
そして、データ取得をもっとスマートにできる機能――それが“イベントトリガー機能”です!







イベントトリガー機能

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イベントトリガー?
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“イベントトリガー機能”は、特定の条件を満たしたときに自動で記録を開始・停止したりができる機能です。たとえば、急ブレーキや急加速、速度の上下の変化や特定のGPS位置通過など、様々なパターンを自由に設定できます。
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なるほど。取得したい条件が決まっていれば、その条件に合わせて、自動化できるんですね。
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はい、ロギングしたい機器を接続し、トリガー設定して普段通り走行するだけで、狙った条件時に自動的に記録されます
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トリガーって1個しか設定できないのでしょうか?
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いえ、複数のトリガーを自由に組み合わせることができます。いろいろな条件を組み合わせて、記録開始も停止も自動化できます。
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設定って難しくないですか?コマンドラインで複雑な入力をしなくてはならないとか…。
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その点もご安心ください。設定は専用ソフト「Dashboard」から、直感的に操作できます。プルダウンで使いたいトリガーを選ぶだけで簡単にセットできます。

Dashboard

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CANやEthernetなどインターフェースごとに設定もでき、記録の開始・停止を選べるんですね。
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“Active”のチェックを外せばそのトリガーを無効にもできます。使いたい場面で切り替え可能ですよ。さらに複数のトリガーを組合せる”グループトリガー”の機能もあります。特殊な条件も、現場や開発者ごとに設定することができるんです。
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これなら、ドライバーがわざわざ操作する必要がなくなるので、運転中も手動操作いらず。ブレの影響もなくシームレスな記録がより確実に行えますね。
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記録後のデータも「どのシーンのデータだったか」がすぐわかりますし、開発者が確認する時間、解析も短時間で済み、全体の効率化につながります。







フィルター機能

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まだ他にも、スマートなロギングを可能にする機能があります。それが次にご紹介する“フィルター機能”です。
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おや、まだあったんですね。
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たとえば、ロギングシステムを構築して、特定のカメラ映像だけを選んで記録したいというときがあると思います。
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使用しないものについては、物理的にコネクタを外せば良さそうですが…。
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いやいや、わざわざ車を降りて、車のトランクなどに積んだロガーを見に行って確認するのは意外と手間ですよ。PC側から記録したいカメラを選んだ方が、手間が省けます。それがフィルター機能なんです。
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なるほどね。要は使いたいカメラやCANのチャンネルごとに記録したい情報を選ぶことができる機能ということですね。
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その通り!ただし、単にチャンネル単位だけじゃありません。CANやEthernetには速度や加速度など様々なデータが流れています。その中から必要なものだけを選んで記録できる、さらにはデータの帯域を絞る機能まで付いているんです。

Dashboard

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フィルターをかけることで、欲しいデータだけを抽出して保存することができる、まさにスマートなロギングですね。
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さらに、記録したセッションデータを再生するときでも、フィルター機能を利用することができるんです。
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といいますと?
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再生時にもカメラのチャンネルやCANのノードを指定して、見たいデータだけをピックアップしてセッションデータを再生できます。
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スマートなロギングだけでなくて、スマートな再生も可能なんですね。
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その通りです!ちなみに、さっき紹介したトリガー機能とフィルター機能は「logiRECORDER3.5」、「XYLON QUATTRO」ともに標準の機能として搭載されています。







トリガー機能の進化

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最近の自動車には、カメラが10台以上搭載されているのが普通で、車載データの8割以上が映像データとも言われています。
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ということは、ADAS/AD開発ではデータ量が膨大になる。その中から本当に必要なものを抽出できれば、「logiRECORDER 3.5」の“トリガー・フィルター機能”で開発効率が上げられますね。SSDも大容量のものは高価なので、必要なデータだけを記録できれば開発コストも低減できますね。
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さらに、最新のADAS/AD開発に追随するため、Xylon社のロガーもまだまだ進化します。将来はエッジAIをロガーに搭載し、映像データをリアルタイム処理できるようにするロードマップも計画されています。
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エッジAIですか!具体的にはどんなことができるようになるんでしょうか。気になりますね。
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気になりますよね!たとえば、「道路の周辺状況」、「走行中の周辺の明るさ」などをAIで検知するなどがあげられます。「道路前方の落下物」、「道路の空き状況」、「トンネルに入った」などの事象を判定し、イベントトリガーとして記録開始/停止ができるようになります。
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なんと!画期的ですね!Xylon社は、AI技術にも注力しているんですよね、ますます今後に期待ですね。







最後に

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Xylon社はユーザーのご意見をとても大切にしている会社です。OKIアイディエスが日本のユーザーの要望をお預かりし、それをXylon社にフィードバックすることで、「logiRECORDER 3.5」と「XYLON QUATTRO」のソフト・ハードの両面で、機能強化や改良が継続的に行われています。
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それは心強いですね。将来の機能拡張にも期待できますし、今後のAD/ADAS開発の現場でも長く安心して使えます。
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というわけで、今回のブログは、小野の解説でお届けました。AD/ADAS開発をより加速する「logiRECORDER3.5」と「XYLON QUATTRO」、ご興味を持たれた方は、ぜひお気軽にお問い合わせください!







お知らせ

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ここで、お知らせです。7月にXylon社のデータロガー「logiRECORDER3.5」と「XYLON QUATTRO」をご紹介するwebセミナーを開催することが決定しました!
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おお!って、BOSSの私は聞いてないのですが…?
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さっき決まったばかりのBREAKING NEWSですからね。もちろん、私が直接ご説明しますのでご期待ください。
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久しぶりに小野君の活躍が見れますね(笑) そして今回、参加費は・・・お申し込み時に「ブログを読みました!」と、ご記入いただいた方は・・・無料です!
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ボス!やめてくださいよ! 実は、どなたでも無料なんです(笑)事前申込の受付はOKIアイディエスのHPで順次開始しますので、続報をお待ちください!
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次回のブログ更新は7月を予定しています。
お楽しみに!
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